ウォーキングの科学 25

[P.56] この最高酸素消費量向上のメカニズムは、肺から筋肉に至るまでの酸素を運ぶ能力が改善することによる。

詰まるところ、インターバル速歩(あるいは、他のエクササイズ)はなにを目的にして行うのか、に尽きる。

一番最初に思いつくのは、日頃の運動不足解消、体調管理。これは私の会社員だった当時の動機である。それから、肥満解消。

まず、肥満解消から行くと、(自分の経験からして)からだを動かす事の前に「食べ過ぎない」事が一番ではないか。後は、エネルギー供給系の特徴を考えてると、有酸素運動で運動強度が低いもの。有酸素系エネルギー供給機構のクエン酸回路では、グルコース、脂肪酸、アミノ酸が代謝されるので、脂肪のみではないが、運動強度が低い場合は脂肪酸の割合が多い。従って、軽めの運動を長時間行う。

運動不足、体調管理はエクササイズを始める際の常套句ですが、目的は極めて曖昧です。従って、心肺機能を改善する、と言う目標はどうでしょう。

肺は酸素を取込み、二酸化炭素を放出します。それは血中の構成要素を改善し、それが細胞の活性につながります。さらに、呼吸と言い換えると、胸式呼吸、腹式呼吸などと言われる様に内臓を刺激して活性します。

一方、心臓はからだ中に新鮮な血液を送ることで、細胞に栄養素や酸素を渡し、老廃物の回収を司る。働きは自立神経に支配されますが、一方では体調を改善して自立神経(交感神経、副交感神経)の働きを間接的に補助していると言えます。

第1章の解読はここまでです。