ZERO to ONE 9

ステップ2
特に気になった個所を自分なりに深掘りして、これからの指針としてまとめた。
従って、各章のタイトルは、原書の各章のタイトルではなく、内容を考慮してそれを反映した私の独断である。

はじめに (P.19 – 21) 基本的姿勢

  • 成功者は方程式ではなく第一原理からビジネスを捉え
    「方程式を解く」とは、解くべき対象が与えられている状況で、最適解を模索する。一方、「第一原理から」とは、解くべき問題の有る無しから始め、始める時の方向性はその分野の存在意義から導き出す。
    従って、答えが無い場合もあり得る。
    これは、「1→n」と「0 → 1」にも通じる。「1 → n 」はすでに存在するものの複数解を求めるアプローチであり、「0 →1」は存在しないものを生まれさせるアプローチである。

第1章 (P.22-29) アプローチの出発点・方向性

  • 賛成する人がほとんどいない、大切な真実
    「逆張りのアプローチ」あるいは「天邪鬼のアプローチ」と言えるのではないか。現状の延長ではなく、現在は否定されている事も考える出発点になるし、今まで想いもしなかった方向性、目的、価値が出発点となる事の様に思う。
    その際の拠り所が「ものごとへの新しい取り組み方」である。テクノロジーとも言っている。
    今否定されている事を明確に認識して、否定されている理由、背景を洗い出す。
    こんなもの、こんなサービスが有ったらよいな、からのアプローチは効果が有るかもしれない。

第2章 (P.30-42) 試行錯誤と無駄の排除

  • 無駄なく柔軟である事
    第1章を進める際の留意点で、先例が無いから試行錯誤の繰返しで、失敗してもダメージが少なく原点にすぐ戻れるように段階を踏む。
    ライバルのものを改良する、は逆張りアプローチとはチョット違う違う様に思える。強いて言えば、ライバルと無駄を省く意味から似たような方法も試してみる、という事であろう。

第3章 (P.43-57) 独占の効果

  • 独占は、すべての成功企業の条件だ。
    その市場を独占できるだけの斬新性、他社の追従を許さないしっかりした基盤があれば、競争と言う脚の引っ張り合いとは無縁で、より野心的な長期的展望を持つ事ができる。いわゆるブルーオーシャンの世界。
    そのための、アプローチの斬新性であり、特許等による守りの体制である。

第4章 (P.58-69) 競争の不毛をしない

  • 競争すればするほど得られるものは減っていく。
    競争 = 消耗 と言っている。 こちらが競争しない様にしたいと思っても、当然相手が仕掛けてくる事も事実である。成功していると思われたら真似をされ、邪魔をされ、否応なく競争の只中になる。
    一つは身を守る術を講じて必ず勝つ事であり、また自分をできるだけ小さく見せる努力も必要。

第5章 (P.70-87) 10年後を先取り

  • このビジネスは10年後も存続しているか。
    創業時から何年後(10年後?)かのキャッシュフローを予想する事はかなり難題である。単に机上の想定では済まないので、創業当初のビジネスの勢い、それを踏まえた今後の市場予想などが必要。そのためにも、世の中から支持され続け、支持が広がるビジネスである事、他の追従を許さない事、独占である事。
    起業当初の短期の黒字化を目指すのではなく、数年から10年後のキャッシュフロー創出を念頭に置いたビジネスプランが要求される。そして、ラストムーバーになる。
  • 自分のビジネスプランを分析する視点
    プロプライエタリ・テクノロジー(他の追従を許さない、10倍は優れた新しい取り組み)、ネットワーク効果(小さすぎて事業チャンスがある様に見えない程のビジネス領域から、利用者が芋づる式に増えて、爆発的にシェアを確保)、規模の経済(規模が拡大する事で、さらに独占できる)、ブランド(企業固有のブランドでさらに独占)

小さなニッチを支配し、その時点から大胆な長期目標を立てて実行し、規模を拡大する。

第6章 (P.88-114) 明確な未来

  • 未来をランダムだと見る世界では、明確な計画のある企業はかならず過小評価される。とりあえずやってみる、ではなく未来を明確に描く。ただし、調整は常に行う。

第7章 (P.115-128) べき乗則

  • ひとつのもの、ひとつのことが他の全てに勝る、まず何をするかを真剣に考える。起業家は自分の得意な事にあくまでも集中すべきだ。それが将来価値を持つかどうかを真剣に考えた方が良い。一握りが他の全てを凌駕する。

第8勝 (P.129-146) 隠れた真実

  • ごく当たり前に見える洞察が、重要で価値ある起業を支える。隠れた真実は知りたいと要求/熱望し、強引にでもそこに目を向けなければ、決して学ぶことはできない。

第9章 (P.147-159) 起業の瞬間

  • 創業時がぐちゃぐちゃなスタートアップは後では直せない。起業の瞬間だけが体制を規定でき、後からは直せない。共同創業者、組織、権力構造、待遇、など。
    CEOの給料が少なければ、それが全員の基準になる。CELの給料が少なければ少ないだけ、会社はうまくゆく。

第10章 (P.160-169) 働く仲間

  • スタートアップは少人数で経営資源も限られている。従って、同じ考え方の人が集まっている方がやり易いし、素早く動ける。

第11章 (P.170-186) 営業活動

  • プロダクト自体に友人を呼び込みたくなる様な機能がある場合、それはバイラル(viral 爆発的に拡散)する。ただし、どんなプロダクトにしろ、何らかの営業活動は必要。

第12章 (P.187-201)

  • 人間と機械に関係。補完関係又は置換関係。

第13章 (P.202-226)

第14章 (P.227-246)

終りに (P.247-254)

  • 新しことを生み出す方法を見つけて、よりよい未来を創る事、そのための第一歩は、自分の頭で考えることだ。

参考資料 :

  • ZERO to ONE.    Peter Thiel 、Blake Masters. (翻訳 関 美和)
  • テスラCEO 報酬750億円 日本経済新聞 5/29/2020夕刊 (当記事はテスラCEOが巨額の報酬を受取る権利を得たとの内容である。そこには現在の報酬は法律で定められた最低報酬である事が書かれている。従って、第9章で述べられている事そのままをイーロン・マスクは実行していた事になる。彼が成功したと言える要因の一つである。)