Myucroのからだ世界 36

骨格筋は収縮性を持っていると言う事のために、アクチンフィラメントとミオシンフィラメントの組み合わせ機能に目が行きがちです。でも、現実は神経、血管、結合組織が筋細胞と協働する事で初めて機能する複合組織(composite tissue)です。その様な複合体としての筋肉を見ていきたいと思います。

細胞外の存在は細胞外基質(extracellular matrix : ECM)と総称されます。なので、ここからはいよいよ私が一番知りたい細胞外基質の世界を見ていく事になります。

筋細胞膜のすぐ外側は、基底膜(basement membrane、basal membrane、basal lamina)に覆われています。従って、細胞外基質は細胞膜に貼りつく様に有る膜状の基底膜と、ある程度の範囲に展開する間質に分けられると思います。

上皮細胞に関わる基底膜についてはすでに触れましたが、筋細胞、神経細胞が結合組織と接する部位にも有り、これらと結合組織を機械的(物理的)に結合します(機械的な足場)。ただ、働きはそれだけでは無く、細胞の代謝に関連する物質の選択的透過を司り、細胞の極性や代謝、増殖、分化などとも関連が有ります。

特に、筋細胞内での核、ミトコンドリアなどが細胞内に均質に存在するのではなくて、細胞膜の周辺に偏在する(極性)事実はこの基底膜との関連が考えられるとの事です。

なお、基底膜は筋再生に大きく関わります。基底膜と筋細胞膜の間には、衛星細胞(satellite cell)が存在します。衛星細胞については、筋肉に内在している幹細胞と表現されています様に筋肉内に常在しており、休眠状態から筋断裂の修復や強い刺激により目覚めて、活発に活動すると言うとても面白い性質を持っています。詳細は別途記述したいと思います。

参照資料 :

  • Structure and Function of the skeletal muscle extracellular matrix  Allison R. gillies Richard L. Lieberman
  • やぶにらみ生物論76: 細胞骨格3