Myucroのからだ世界 37

最小の運動単位であるのサルコメアを一個の腸詰め(ソーセージ)と想定すると、ソーセージが長軸方向に連なっている。それが筋原線維。その長く連なった腸詰が束になってギッシリ詰まっているのが筋細胞(筋線維)と言える。個々の筋細胞が創出した収縮の力を骨格の大きな関節がスムーズに稼働する様に効率よく結集するためにはどうすれば良いのか。

個々の筋細胞は細胞膜で包まれ、すぐ外側には基底膜が有り、さらに外側を筋内膜(endomysium)が覆っています。基底膜は個々の筋細胞を覆っていますが、筋内膜は蜂の巣状に連なり、その空間に筋細胞がスッポリと収まっています。構造的には独立した筋細胞が筋内膜によって安定した居所を確保し、同時に横とのつながりを得る様になります。

筋内膜の蜂の巣状のネットワークはStructure and Function of the skeletal Muscle Extracellular Matrixのfigure 2(走査電子顕微鏡写真)で確認できます。

見方を変えて筋細胞を主体に考えると、筋細胞群の隙間に結合組織が染み込んでいるとの見方もできます。この方がinterstitial connective tissue(間質結合組織 、interstitialには「すきま」と言う意味があります。)と言う表現にピッタリではないでしょうか。

いずれにしても、結合組織と細胞膜を取り持つ基底膜の役割の大きさが理解できます。

さらに、筋内膜により横のつながりを得た筋細胞群は筋束(muscle fascicle)を構成します。この様に筋内膜で覆われた筋細胞の集団は、さらに結合組織で覆われます。その覆いを筋周膜(perimysium)と呼びます。


参考資料 :