別荘地 4

4月は14日、22日、30日と週一で通いました。特定の曜日に家での役割があるのと、連日作業をするだけの体力に自信がないので、短期集中して終わらせるのではなく、毎週日帰りで徐々に家の建築までの環境に慣れて行こうと思います。朝5時に起床。車で外出する時の決まり事でもあり、ラッシュに巻き込まれないためです。ちなみに、この時間はウォーキングをする日の起床時間です。途中のコンビニで朝食と飲み物を調達。その時点ではチーズかアーモンドを食べて、空腹で低血糖にならないようにだけ注意して出発です。

首都高を抜け、談合坂サービスエリアに到着する頃には、トイレに行きたくなるし、ちょうど7時頃で朝食のタイミングです。4月、5月は高速は空いており、サービスエリアもガラガラで邪魔ものはおらず快適なドライブでした。さらに車を走らせて8時頃に鳴沢に到着。直前の道の駅でトイレを済ませているので、直ちに作業開始なのですが、その前に管理事務所の備え付けのノートに作業を登録。万一の連絡先確認のためだそうです。

作業自体は実に単調に進みます。木をノコで切り、倒した木の枝を払い、その幹や枝を積み上げる。立ち姿勢で幹の高い部分から切ったり、座り込んで根本から切ったり、積み上げ場所まで凸凹地面を歩いたり。単調な繰り返しの様で、実は結構頭を回転させて段取りを考えたり、徐々に露わになる地形を見て建物の配置を想像して、時間はあっという間に過ぎます。作業にも慣れてきたので刃渡り50cmの本格的な伐採用のノコギリを購入して、まさに木こりの気分です。

午後も作業継続ですが、2時か3時には上がる事にしていました。片道3時間の道のりで、ラッシュを避け夕飯前には家に着いている計算です。この様に往復300Kmのロードスター・ドライブと、楽しみながらの木こり作業は5月、6月も続きました。三密を避け、ドライブを楽しみ、木こりも体験できて最高でした。しかも別荘地も綺麗になる。

ある時、作業中に声をかけられました。その方は私の敷地の道路と反対側の、広大な土地を購入した薪屋さんのオーナーでした。薪材を確保するだけではなく、その広大な土地でキャンプ場を作りたいとの事で、準備をしているとのことです。

この方はなかなか不思議な方で、海外にも沖縄辺りにも長期に滞在した経験をお持ちであったり、都内にも家がありながら鳴沢村にも定住に近いような生活をされている様です。年齢はよく分かりませんが、50代ではないか。お金はかなりお持ちである様な。私には想像できない様な経験をお持ちの様で、正直、どんな方かよく分かりません。でも、人柄は親しみやすく、この辺りの事情を教えてくれます。

ある程度の木こり経験をすると、赤松も注意深く対応すれば自分で伐採できるのではないか、とも思える様になってきた。そこでネットで伐採手順や注意点などをさらに詳しく調べはじめる事に。ネットの情報、作業で得た知識などをもとに、この赤松はこっちに受け口(倒す側の三角形の切れ込み処置)、こっちに追い口(反対側の切れ込み)を入れて、などとシミュレーションを幾度も行う。

できそうとも思うが決断できない。一番の問題は木がかりである。その時点では、ほぼ赤松しか残っていない状態だが、20m前後の木を倒せる空間が少ない。この木を真っ先に倒し、その次はこちらと順番を考えるが、もし木がかりになって、中途半端の状態で木が引っかかったら雑木と違って、私には手が出せない。

そんな折に、例の方が伐採を業者に見積もってもらったらどうか、と。大通りの先にホームセンターが在り、伐採を請け負っているとに事。帰り道の途中なので寄って確認したところ、そのホームセンターでは請け負っていないとの事です。その事をメールで伝えたところ、もっと先にあるホームセンターのWEBリンクを送ってくれました。高さが5から7メートルの樹木で1本あたり伐採は3万円との事ですので、10m以上の木ばかりで30本程度だと一体いくらになるのか。100万以上にはなるでしょう。