Myucroのからだ世界 16

創傷修復や炎症 : wound repair or inflammation

真皮の主要な構成要素である細胞外マトリックス(extra cellular matrix. ECM)は、プロテオグリカン、それ以外の多糖、コラーゲン線維、エラスチン線維などを含めて、多くの因子から構成されています。それらの因子がさまざまな働きをする真皮の特性は、傷痕に対する修復作業を見る事で多少なりとも理解を深めることができるのではないしょうか。

私達のからだでは、生命活動を持続するための自己修復や有害因子排斥が日々行われています。これは地球上に生命が生まれた時から、多くの変遷を繰り返し(多分、状況に適合せずに消えていった選択肢の方が数としては多かったと思います。)、その中で偶然に適合した事で生きながらえた少数の子孫が、さらにさまざまなチャレンジをした結果としてもたれされた能力と言えます。

創傷修復 : wound healing
外界と接している皮膚は。外傷(あるいは、手術による切開)によるダメージを必ず受ける部位です。ダメージをそのままにする事は、生存を左右する上での重大な要因ですから、速やかにダメージを修復しなければならないので、生体反応の英知が結集されてるはずです。それでは、止血期、炎症期、増殖期、再構築期を順番に確認します。

○ 止血期 hemostasis phase
表皮には血管が無く、表皮細胞は真皮乳頭の毛細血管から栄養を取り込む。この様に真皮には皮下組織深くにある動脈から枝分かれして血液を供給する血管が張り巡らされており、細動脈(arteriole)と呼ばれる。これらには多数の血管が集まった乳頭下血管叢(subpapillary plexus)および皮下血管叢(subcutaneous plexus)の二つの網目状の叢が付随する。さらに、そこから毛細血管が乳頭層に入り毛細血管網を経て、細静脈へと流れます。

さて、外傷により血管が損傷すると、血液の流出を止めるために即座に血管が収縮し、次に血液中の血小板(platelet)が損傷個所でくっ付き合い凝固が始まり、さらにフィブリン(fibrin)が網目状のガッチリした膜を作って血小板血栓を固める。

凝固する血小板からは凝固因子やその他の化学物質が放出される。また、破壊された皮膚細胞からもさまざまな化学物質が細胞間マトリックス内に放出されて、異変が起こったシグナルをからだ中に発信する。

参照資料 :
傷と治療の知識 NPO法人創傷治療センター ホームページ
創傷治癒 朝霞台中央総合病院 大沢草宣
Understanding the healing stages of wounds. WOUND HEALING
The 6 steps of the wound healing process. WOUND HEALING