RE THINK 5

(P.71) 革新が古いテクノロジーを別の用途に使った結果である事は珍しくない。 リポジショニング(古いアイデアを新しい状況に投入)

  • 顕微鏡 : 望遠鏡の働きを逆転
  • グーテンベルクの印刷機 : ブドウ搾り機の基本原理を応用
  • バイアグラ : 狭心症の治療薬の別分野への発展
  • リタリン(認知機能の改善) : 注意欠陥、多動性障害の治療薬
  • 自動車製造工程の組立ライン : 精肉工場の牛肉屠殺ライン
  • おもちゃの粘土 : 壁紙用クリーナー
  • 孫子の兵法 : 近代情報戦への応用

【発想の転換の事例】

(P.80) フランシス・ベーコンのアプローチ (観察・実験で得られたことから真理を帰納的に引き出す)

  • バイアス : 誤った考えを強化するだけでなく、意思決定のあり方にも影響を及ぼす。
  • 認知バイアス : 特定の事象に対して、自分に都合がいいように考えが偏ったりしてしまうこと。
  • 確証バイアス : 仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のこと。認知バイアスの一種。その結果として稀な事象の起こる確率を過大評価しがちであることも知られている。
  • 利用可能性ヒューリスティック : 特定の事象に対して、自分に都合がいいように考えが偏ったりしてしまうこと。
  • 未知の既知 : 知らない事を知っている。
  • 未知の未知 : 知らない事を知らない。
  • 既知の既知 : 知っている事を知っている。
  • 帰納法 : 未来の出来事を現在の知識に基づいて仮定(推測)する。さまざまな事実や事例から導き出される傾向をまとめあげて結論につなげる。
  • 演繹法 : 一連の既存の事実から論理的に考える。一般的かつ普遍的な事実を前提として、そこから結論を導きだす

(P.82) 現行の経営意思決定へのベーコン主義的アプローチ : 仮説の誤りを立証してから肯定的な真理を主張する。

(P.86) フランシス・ベーコンは科学的問題を解決するためのアプローチを考案した。重要なのは問題を解決する事よりも(将来何が起こるか分からない)、問題をより良く知るために(未知の未知を明らかにするためでもある)あらゆる角度から見る方法を見つける事だ。(帰納のプロセスを再考するひとつの方法)

【フランシス・ベーコン : 「学問の進歩」での主張は、アリストテレス以来支配的であった、目的によって事物を説明することを廃し、あくまでも経験的な智恵を重視しようとする点である。これが経験的な個々の事物から普遍的な法則を導き出す帰納法】
——–
(P.89) 1950,60年代に刺激剤として使用された幻覚剤などの禁止薬物。→ 治療に転用。
——–
(P.94) アイデアの中には、ただ時代を先取りしすぎているものもある。その時代の主流の文化的、社会的、経済的秩序には、それを受け止める事ができない。権力者に挑戦を突きつけた。まだ必要と思われなかった。などの、その時代の概念の転換を意味していたりする。

【よく耳にする言葉「彼は時代を先取りし過ぎた」、これは後世の見方であって、その時代に生きた人はそれをどの様に捉える事ができるのか。「時代を先取りした」はある意味、無責任な言葉ではないか。】

(P.100) アテネのデモクリトスによる物質の分割できない最小単位の提言。→20世期の原子論 (ブラウン運動)

(P.105) ヴィンセント・ホールト「昆虫食はいかが」1885年刊行 → 昆虫食/代替食糧/グラブ・キッチン

(P.111) グレース・ホッパーのコンパイラー → COBOL言語