不整脈 6

高周波ホットバルーン手術を受けると決めたが、不安が全く無いわけでは無かった。手術に対する漠然とした不安。あなたは、この治療を今受けなければ生きていられません、と言われらこんな不安は感じなかったでしょう。

ちなみに、からだは二つの部分に区分できる。
ひとつは、鼻、口から食道を通って胃、小腸、大腸を通って最後に肛門に至る、外界に開かれた部分。
もう一つは、皮膚と体内ではあっても外界に開かれている部分に挟まれている、外界に直接触れない部分。

外界に開かれた部分は外から直接アクセスできる。日常目にしている皮膚はもとより、体内ではあっても胃、腸などは胃カメラ、腸の内視鏡で確認できるし、直接処置もできる。一方、外界に直接触れない閉じた部分は、その内部にアクセスするためには、必ず皮膚などを切開する必要がある。そこが何かしら気になる。

私の受ける高周波ホットバルーンアブレーション治療は、外界から心臓の内部にアクセスする必要がある。鼠蹊部(そけいぶ: 脚の付け根部分)の血管からカテーテルを心臓まで挿入するとの説明を受けたが、これが私にはなんとも居心地が悪い。

血管を切ったら血が出るだろう、血が止まらなくなったらどうなる。跡が痛いのではないか。などなど。
妄想はさらに進んで、治療の途中で問題が発生したらどうなるんだろう。問題って?
大地震が起こって、津波が押し寄せたら! などなど。ちなみに、病院は葉山御用邸の近くで海が間近に迫り、対岸には富士山が望める、景色の良い所に有ります。

と、言うような事などが、治療日が決まった後で、ふと気になったりしました。

実際には、当然何事も無く、無事終了。
それに、治療の前日に麻酔担当の医師が面談してくれ、本人は眠っているから一瞬である、などのお話が有りました。

高校時代の盲腸手術以来の入院でしたが、何事も不具合は起こらず、脈動が正常に戻って治療は完了し、6ヶ月経過した今は肥大していた心臓と周りの血管が少し元に戻っており、さらに効果が出るのを待っているところです。