修理して使う 1

私の施術ルームには、THOMAS社製の古いオイルヒーターが有る。縦 65㎝ 横幅 63㎝ 厚さ17㎝のそれなりの存在感だが、真冬には施術時に体にかけるタオル地を、覆う様に掛けて温めるのにちょうど良い大きさで気にいっている。

それに、オイルヒーターの暖かさはエアコンの暖房とはかなり感触が違う。まず、風が出ないので部屋の空気の移動を感じない。それに暖かくなり方が違って、いつのまにか部屋全体がほのかに暖かい。従って、真冬には前夜の冷え切った部屋の空気を、エアコンで急速に20度位まで上げ、自分だけの時にはその後はエアコンの出力をできるだけ絞り、オイルヒーターをわずかに使うだけで十分。

すでに15年程度、あるいはもっと使用しているのかも知れない代物です。カバーを開けてみると配線はかなりシンプルで、タイマー部分や温度設定の部品はホコリを被り、不用意に触るとプラスチック部分がボロッと剥がれそうな気配を感じる。配線コードはスッカリあめ色である。

そんな状態で、普段は私だけが使用することもあって、温度設定の円形スイッチのみの、最低限のオンオフ操作で、必要以上にはいじらずに済ませていた。

一方、我が家には老犬が暮らしており、日中はほとんど私の施術ルームでうたた寝をしているので、私が外出する時には、部屋が冷えない様にオイルヒーターはつけたままにしておく。

今年(2019年)の1月の事、夕方に例のごとくオイルヒーターはつけたままで外出。

ところが、帰宅するとオイルヒーターが冷たくなっていた。どうも、ワンコが二階のリビングに移動したので、(いつもは触りもしないのに)家内がメインスイッチを切ったらしい。嫌な予感がして、試しにメインスイッチを入れたが、反応無し。温度設定スイッチや、普段は動かさないタイマーを確認してみたが、生き返らない。

思わず、自制のタガがはずれてしまった。後は、不毛な言い合い。

どうも、私は古い物をダマシだまし使うのが好きらしい。このオイルヒーターにしろ、20数年の付き合いになるユーノスロードスターにしろ。
そう言えば、施術ルームのミニコンポは、こちらに来る前に一度修理をしているので、30年以上は経つ。スピーカーのダイアトーンDS251に至っては、最初のボーナスで姫路の電気店(多分、上新電機)で購入してからの付き合いで、何度かの引越しにも付き合ってくれたので、かれこれ50年近い。