GakuInnKou 顎・咽・喉 1

私は、「あご」や「のど」に関心を持っています。一つの理由は、ロルフィングとの関連であり、もう一つは加齢です。

顎 : ガク あご
咽 : イン エン のど
喉 : コウ のど

改めて、辞書を見てみたが、咽と喉はいずれも「のど」である。しかし、咽頭や喉頭とでは「のど」あたりでも、違う場所を指すらしい。咽頭は鼻の終わりから食道までの背側を指し、喉頭は舌の付け根から気管までの腹側を指す。とは言っても、からだは全て連続しているので、この細胞は咽の所属、隣の細胞から気管の所属、とまでは厳密では無いでしょう。

まず顎です。ロルフィングを学ぶとまず、「あご」を緊張させない様に言われます。なぜなら、「あごの緊張」は「からだの緊張」そのものだからです。

ロルフィングは指、肘、腕などを使って、処置対象部分に圧をかけたり、スライドさせたりして、筋膜に動きを生じさせますが、決して奥歯を食いしばって、脚を踏ん張って、力の限り行うものではありません。足裏で床を感じながら、「あご」を柔らかくし、からだ全体をしなやかに使わないと、良い結果に結び付きません。

そんな訳で、まず「あご」です。そのため、私は意識して口を少し開き気味にして、顎の緊張を解き、施術をします。

いや、それで顎の緊張が解けたと思っていました。

ロルファーとなって数年後のある時、何気なく下顎を横に少しずらそうとしてみました。なんだか、スルスルとは動こうとしません。今度は、もっと口を開いて下顎を横に動かそうとしたところ、とてつもない抵抗感が有ります。さらに口を開けて横に動かそうしたら、ビクとも動きませんでした。

なぜ、下顎を横に動かそうとしたかと言うと、当時顔がこわばっている様に感じていたからでした。顔全体 – ホホ、まゆげ、額、顎 – に「こわばり」を感じました。

ご自分の顔で試して観ませんか。まゆ毛を上げて目を見開いてみましょう。
額からこめかみ、ホホ骨までツッパリを感じて、その辺りを手の平でゴシゴシ揉みたくなりませんか。
自分では気が付きませんが、どこかに力が入っている証拠です。からだが真にリラックスしていない印なのです。

ロルフィングをしている私の顎は緊張していない、従ってからだ全体がリラックスして、潜在力を出し切っている、と思っていたのですが、そうでは無かった様です。顎がこんな緊張した状態では、自分のからだを十分に使えていないのは明白です。

その時から、私は顎の運動を始めました。

参考資料 :
喉頭について 国立がん研究センター がん情報サービス ホームページ
(こちらに、咽頭・喉頭の分かりやすい図式が掲載されています。)