OODA

日経掲載の私のリーダー論(5/10/2018付)で、OODAと言うプロセスサイクルを目にした。朝鮮戦争の折に米軍パイロットにより提唱されたとの事であるから、かなり古くからあったものらしい。

私の世代では、「PDCAを回す」とよく言われており、実務に反映するなどで活用してきたのだが、なんとなくお題目の様な感じがしないでもなかった。Plan(計画を立てる)、Do(実行する)、Check(結果の成否を検証する)、Action(検証結果を次の行動に反映する)はロルフィングの施術においても言われている事なのだが、私には十分染み込んだ考え方にはなっていない様に感じていた。もちろん実際に行っている事はその通りなのだが。

OODAは、Observe(よく観察する)、Orient(これからの行動の方向付けを行う)、Decide(どうやって行うかを決める)、Act(実施する)であり、PDCAと同様にそのサイクルを回していく。インターネットで調べてみると、OODAは戦場で生まれたので極めて機動性優れたメソッドであるため、柔軟な判断や迅速な対応がしやすい、との事である。

私なりに、PDCAとOODAの違いを考えてみると、OODAは感覚的に親近感が持てる気がする。一方、PDCAは頭で理解して優れている事を認識する、言い換えると理屈で固められた概念の様に思える。
からだをコントロールするのに、各所に配置された感覚器官からの情報が脳に伝達されて、その情報に基づいて脳が次の行動を指示する経路と、例えば熱いものに触れたらからだは反射的に手を引っ込めると言う反射経路が有るが、それらの違いに相当する程の差では無いだろうか。

カウンセリングでクライアントの状況をじっくり理解し、そうすると施術の方向性が見えてきて、からだのどこを手のひらで施術するのか、コブシを使うのか、肘が良いかを見極めて、施術に入る。

私には、自分の感覚に即しているOODAの方がしっくりする。

参照資料 : 日本経済新聞  私のリーダー論 2018/5/10付