自分の時間 1

一番下の子供が使っていた部屋が、本部屋となっていた。3方の壁際には背の高い本棚、床にはダンボールと山積みの本。私は小さい頃から本読みが好きで、将来は古本屋をやろうかとも思っていたので、読み終わった本はため込んでいた。

でも、ロルフィング@を行う部屋はどうしても欲しい。それに、新たにからだに関連する書籍や資料の置き場所が必要だろう。しかも、本部屋は玄関から廊下を通って直接出入りできて、角部屋で明るい。

最近あちこちにできた貸倉庫への本の移動も考えたが、持っていてもいつ読み返すかも分からない。本の山は我が家の歴史でもあるが、結局家族と話をして、家族と私にとって最低限の本を残し、後はネットで探した古本回収業者に引き取ってもらう事にした。整理して段ボールに詰め込んで業者に送るのに数ヶ月を要したが、半数は価値なし、後の半数で1万円程度であったと記憶している。

ちなみに、私が残した本は大学時代に購入した「論理哲学論考」(ビトゲンシャタイン)と網野善彦著作集、宮本常一著作数冊、手塚治虫の漫画本多数、などである。今でもチョット気にしているのは、「S10トピックス」(日本放送出版会)をとって置かなかった事。南極での越冬体験をまとめたもので、何度も読み返してボロボロだった。

ロルフィング®︎と言う新たな環境を受け容れるために、思い切った断捨離をした。その後何か不具合が起こったかと言うと、何も無い。むしろ世の中は新しい環境の中にスッポリと収まっている。あの葛藤は一体なんだったんだろう。